死なないでスパーダ! あんたが今ここで倒れたら、土曜日のツーリングや今晩のEYOとの約束はどうなっちゃうの? ガソリンはまだ残ってる。これを耐えれば、不動車の烙印に勝てるんだから!
悲報、スパーダ君 沈黙 pic.twitter.com/X1SZpxOHk9
— VJszk(すずき)@sabaleon (@szkP0151) January 6, 2020
次回、「スパーダ死す」。デュエルスタンバイ!
…
……
ということでスパーダ君が動かなくなったぞ!(マジキチスマイル
平日の夜にEYOから「Gopro買ったからテスト撮影しよう!」と言われ都内の夜景を眺めに行こうと思ったらアイドリングが安定せず、結果家から500mほどのところでエンスト、そのままセルは動くがエンジンがかからず不動に。
緊急停車して状況を確認するぼく
状態確認したら以下の通り
1.最初はだましだましでセルスタートできたがどんどん状況が悪化した
2.初期はチョークを引けば始動できた
3.ただしアイドリングが安定せずスロットルをひねると停止した
4.状況悪化後は「チョークを切ってフェールコックをOFFにする」と始動した
5.但しアイドリングは安定せず、スロットルを戻すと停止する
この状況から導き出されるのは…
状況がどんどん悪化していくというのは、オーバーフローに近い状況に感じる。
オーバーフローとはガソリンが漏れるなどでキャブレータ―が許容できる以上の量のガソリンが流入してしまう現象。
これはキャブレーターの中のフロートというパーツが壊れることで発生するのだけどもキャブレータのOH時にはこのパーツが問題ないことを確認している。
一瞬「キャブの組み方間違えたか?」とも思ったけど既に作業してから600㎞も走ってるし今更状況が出るのはおかしい。
ただ、なんとなくガソリン臭もするしまさかどっかから漏れてる…?
あっ、ここかぁ・・・
どうやらフェールチューブの先端から液だれが発生しているようだった。
なんならチューブクリップがどこかに爆発四散したのかついてない。
そりゃ液だれも起こりますねえ…無残なおもらしスパーダ君。
そして、そのガソリンがそれが周りのケーブルを伝って…
伝って…
あっ、スパークプラグかぁ
暗くて状況の確認が遅れたが、フェールチューブから液だれが発生し、スパークプラグをチューブを辿ってプラグ被り…
というあまりにもダサイ案件に思えた。
ということはここを何とかすれば復活と安定が得られる…か?
とりあえず、液だれからのスパークプラグお漏らしは最悪爆発案件なのでコックをOFFにしてすぐにタオルなどでガソリンを当てよう。
そして、とりあえず今日は押して帰るぞぉっ!(約束された翌日筋肉痛
ただ、こういうとき重量140㎏のスパーダ君は楽でいい、なんかEYO君も210㎏のNinja400を引き転がして変えることになったけど、まぁいっか!(ごちうさ
夜の歩道をバイクを推して帰る、家の近くで本当に良かった。
尚、この後コックをOFFにして再度セルを回したらエンジンが一応かかった。
しかし最悪片肺プラグが死んでる可能性もあるし、死ぬほどアイドリングが安定しないので今日は解散!
状況も分かったのでコックはOFFのままにして今日は帰る!
ほんへ
明るくなったので改めて確認から、尚この時点で本日の作業は以下を想定しております。
作業A:スパークプラグの脱着と脱湿
作業B:フェールチューブの交換とクリップの取り付け
作業C:キャブレーターの同調
作業AとBは今回の問題が慢性化している可能性の排除、作業Cは起動後のアイドリング不調への解消作業となる。
・・・と思ってたのだが
バキュームホースさんが抜けてるやん!!!
このバキュームホースはエンジンが動作するときに発生する空気こと負圧をタンクに送るためのもの。
この負圧によってコックが開き、ガソリンは下へ落ちていく、そして安定したガソリン供給がされる。
というのがこのパーツの役目である。
ということはつまり…
誤:ガソリン漏れによってプラグ被り(放置&コックOFFで作動の理由は気化してかぶりが無くなったから)
正:バキュームホースが外れていたことでガソリン供給がされなかった(放置&コックOFFで作動の理由は押したことで負圧無しにガソリンが供給されたから)
ってことか…
ということで作業内容は以下に変更!変更です!
作業A:バキュームホースの再取り付け
作業B:フェールチューブの交換とクリップの取り付け
作業C:キャブレーターの同調
もはやBとCやる必要あるのかってレベルでもうわかんねぇなこれ。
ということで、順次作業を怒っていきます。
バキュームホース再取り付け
劣化か何かクリップの止めが弱くなっている。
これではいけないのでクリップを1段階小さいものにした。
ホース自体は汚れていたものの、穴は開いてなかったのでこのまま使用することにしました。
ついでに表面をきれいにしておこう。
ヨシ!(迫真のピントズレ)
フェールチューブ交換
今回の本題。まずはガソリンを消化しきらねばならない。
とりあえず、スパークプラグの生存は確認できたので液だれ個所をタオルなどで抑えた状態でエンジンを始動する。
もちろんコックはOFFのまま。
エンジンが全て落ちたらタンクを持ち上げ、先ほど刺したバキュームチューブを再び抜く。
コックOFFだけでもいいのだが、これで負圧が発生しないので仮にコックがいかれてたとしても新たにガソリンが落ちる可能性が減る。
その後フェールチューブを抜く、万が一ガソリンが残ってると大変なのでタオルなどで抑えながら抜いていく。
とれたぁ
若干セル側がガソリンによって劣化し膨張している。交換して正解だった。
ではフェールチューブの交換に入っていこう。
VT250のフェールチューブは絶賛絶版(爆笑ギャグ)なので、KIJIMAから出ている汎用のものを使用する。
内径は7.0mm。純正は7.2㎜らしく微妙にサイズが異なる。
長さをそろえてカットして
純正についていたガードを装着。
これで新品状態に。
したならば元に戻していく。
内径が微妙に小さくなっている(差分0.2mm)のでねじ込むように装着する。
取れていたクリップはキタコのサプライ品を購入。忘れずに装着する。気持ち小さめの方がよさそうだった。
最後に新品のクリップで止めたら完了!
こいつで液だれが解消されたはず。
コックをONに戻し、様子を見よう。
問題無さそう!フィルター越しにガソリンが流れている様子が見える。
キャブレータ―同調
本来ならキャブOHのときにやっとけって話なんだけど、せっかくなのでこのタイミングでやっておく。
2系統の負圧を見て実際に出力があるかも見たいしね。
同調にはこういった負圧系(バキュームメーター)を使う。
その他アクアリウム用のホースを使って水位で確認する方法もあるんだけど、ネジ山を傷めるのが嫌だったので今回はこいつを購入しました。
ストレート製でヤフオク改めPayPayモールで2k強。
使ってみて分かったけど、こいつは最低限のコネクタなどもはいっているのでこれ一つあれば負圧が測れて便利だった。
安いしお勧めです。
2連があればいいのだけど、今回は1つなので1か所ずつ併せていく。
まずはエンジンを温める。
そしてアイドリングスクリューで全体の出力を決める。
サービスマニュアル的には調整なしから1回転半が基準のようなのでそこで合わせよう。
その後、それぞれの負圧を測る。
後バンクはバキュームホースを再びキャブレーター側から外し、そこにメーターのチューブを指す。
前バンクはここにネジがあるのでそれを外し、メーターに付属していたコネクタを指す。
二つメータがあれば楽なのだが、今回は一つしかないので外したほうは指で押さえて負圧が逃げるのをカバーする。(ガバ方法)
ここで負圧が逃げるとエンストするので注意だ。
まずは後ろ
そして前側。
前が0~2000の負圧を発生させているのに対して後ろは2000~4000。これでは同調できていない。
2つのエンジンの動作がアンバランスでは、お互いが足を引っ張りあってしまう。
これを調整するにはスロットルアジャスターのネジを回す。
最終的にメーターが同じ数字当たりを指し示すように調整できればOKだ。
本来は基準となるスロットルアジャスターは変更しないのだが、調整した結果3000回転になってしまったので、少し弱めた。
最終的にどちらの負圧発生も0~2000程度に調整できた。
完了!
作業自体は全工程40分弱で完了。
あっという間だな!
ちなみに同調したらめっちゃくちゃ始動性とアイドリングが安定して笑ってしまう。
おっしゃ!これで明日はバイクでどっかいったろ!
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実際に行った、上がつづき!
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