szkです。
13日に渡る旅から帰宅したので次回行きたい人向けに書きます。
※当記事は厳冬期の北海道バイクツーリングを推奨する記事ではありません。
前提
まず前提として2025年~2026年の北海道は比較的気温が高く、雪も少なかったことから例年とは異なる状況だったと思える。
天気も晴れが多く、ルートにはよると思うが数年に1度の「当たり年」だったのだろう。
この記事はこれを前提に記載させていただく。
各日程の行程と天気
北海道ツー pic.twitter.com/RCq778L5ax
— szk(すずき) (@szkP0151) January 8, 2026
| 日程 | 走行区間 | 走行距離 | 走行時間 | 天気 |
| 1日目(12/26) | 神奈川~大洗 | 173km | 4時間13分 | 晴・強風 |
| 2日目(12/27) | 大洗~苫小牧 | 5km | 16分 | 晴 |
| 3日目(12/28) | 苫小牧~留萌 | 174km | 7時間19分 | 晴→吹雪→晴 |
| 4日目(12/29) | 留萌~豊富 | 182km | 3時間40分 | 曇のち晴・強風 |
| 5日目(12/30) | 豊富~稚内 | 109㎞ | 3時間32分 | 晴れ・強風 |
| 6日目(12/31) | 稚内(宗谷岬往復) | 65km | 2時間51分 | 晴れ・強風 |
| 7日目(1/1) | 宗谷岬~紋別 | 253km | 6時間56分☽ | 晴時々吹雪→晴れ |
| 8日目(1/2) | 紋別→斜里→美幌 | 343km | 7時間45分☽ | 晴れ |
| 9日目(1/3) | 美幌→帯広 | 137㎞ | 2時間13分 | 晴れ |
| 10日目(1/4) | 帯広~苫小牧 | 320㎞ | 8時間38分☽ | 晴れ→吹雪→晴れ |
| 11日目(1/5) | 小樽 | 0㎞(鉄道利用) | 0分 | 晴れ |
| 12日目(1/6) | 苫小牧 | 4km | 19分 | 晴れ |
| 13日目(1/7) | 大洗→神奈川 | 148km | 3時間32分 | 晴れ |
年を越してからはほぼ乾燥路面だったこともあり、距離が夏みたいになっている。
天気を見ればわかる通り、「ほぼ全日程で晴れを引いている」。
多分だけどこれは相当運がいい。
なので、これをトレースしようとすると絶対に痛い目を見るぞ。
今回の場合のように、路面が出ていれば、夜間走行覚悟で夏と同様の移動はできてしまう。
一方で雪、あるいはアイスバーンが増えると当然最高時速が落ち、半分程度の距離になる。
このあたりのデータについては12/28の記録が分かりやすいだろう。
当然北海道は移動距離が大きいため地域性も変わる。
帰りのフェリーでは内陸ルートを使おうとして雪がひどくあきらめたという人もいた。
そのため一概に「1日〇時間」とは言えないのが現状だ。
ただ目安としては「GoogleMAPで出てきた時間のx2.5程度」が実測値として採用できると思う。予定を立てるときは参考にしてほしい。
日照時間についても後述するためこちらも併せてごらんいただきたい。
「厳冬期ツー」と「年越し宗谷」の違い

話を本格的に始める前にまず、よく使われるワードの整理をしておこう。
SNSなどでよく使われる「年越し宗谷」「冬宗谷」は主に年末年始の年跨ぎのタイミングで日本最北端の宗谷岬に到達することを主としたツーリングだ。
また、宗谷岬では1988年から「初日の出INてっぺん」という、稚内市が執り行うイベントが存在している。これは朝6時から日の出の時刻となる7時ごろに向けて打ち上げ花火と市長の新年のあいさつ、干支の入ったキーホルダー配布が行われるものだ。
イベントとバイク乗りが宗谷岬を目指した関係性は不明だが、少なくともこの第一回が開催された1988年には数名のバイク乗りが宗谷岬に到達しているようだ。
そして「厳冬期ツー」は年越しに限らない、なんなら北海道に限らないのかもしれない。
ただイメージ的には雪の中でツーリングする雪中ツーリングを指すことが多いだろう。
「自分も年越し宗谷岬をしたいな」と思いこの記事を読んだ方はまず「本当に自分がやりたいのは何かを今一度考えるのがいいかもしれない。
挑戦的に雪中ツーリングをしたいのであれば、”年越し宗谷岬”というワードはネームバリューが高く、他人にも伝わるだろう。
一方であまりにもネームバリューが広がりすぎた年越し宗谷岬は、それ自体をヨシと思わない人も多い。そういった人が時期をずらしたからといって首を縦に振るかは疑問ではあるが、あくまで雪の中の旅がしたいのであればもう少し時期を遅くしてより深い雪の中で旅をするのも選択肢としてあり得る。(当然難易度は上がるけど)
また、年越し宗谷岬も「キャンプあり/なし」で得られる価値が大きく変わってくる。人によってはそう何回もできる旅程ではないはずだ。これも含めて旅程を決めることをおすすめするぞ。

ちなみに当方は人が多すぎてげんなりしたり、往復するのが大変だったりと0時の年越しのタイミングは宗谷のおとなり、ノシャップ岬でまったり過ごした。時代は年越しノシャップだよなぁ!
大切な説明をはじめに
先に伝えておきたいポイントだけ先に伝えておくぞ。
難易度について
まず、正直な感想としては「スパイクタイヤさえあれば誰でもいけてしまう」というのが正直なところ。
ただし、「免許持っててスパイクタイヤがあればOK」というわけではなく、「道交法その他法律、自身が乗るバイク、雪道の特性、ダート経験、極寒での活動等々」の知識を備えたうえでというのが前提だ。
これを持ち合わせていない場合、足りない分のしわ寄せは「DNF」「車両の故障」「低速走行」をはじめとする「周囲への迷惑」という形で大きな差が生じるだろう。
「行って帰ってくる」だけならハードルは高くないものの「ノートラブルかつ、周りに極力の迷惑をかけずに」という前提にするとハードルが上がることは伝えておきたい。
以下に大切なポイントを先に記載しておく。
バイクの修理は自分でできるようにする
年越しで北海道に行く場合、最も難易度を上げる要因は「年末年始が入る」ことだと思う。バイク屋はまずやっておらず、マシントラブルに対する対処の難易度が非常に高い。また本州と異なり北海道内全体で見た時も、店舗数、流通の二面でハードルが高いだろう。マシントラブルに対する処理ができるよう、考えうるリペアパーツの持ち込みや、工具は持っていこう。あるいは複数人で行く場合は誰かスキルを持った人に同行するのもいいかもしれない。
寒さは不可逆
当然寒い。本州ライダーが「冬ツー装備で」と生ぬるい服装でいくと後悔するぞ。
当然年末年始で店もやっていないので買い足すことも難しいだろう。(実際は31日までワークマンがやってるけど)
また、重ね着しすぎやカイロで蒸れたり、汗をかくとそこが凍り付いて余計に体温を下げてしまう。下がった体温を戻すのは大変だ。
論理的に服装を構築する能力も必要になるぞ。
視界確保が大事
意外と他所で触れられてないが、視界の確保はかなり大事だ。
寒さをしのぎやすいが曇りやすいシールドを使うか、寒さ対策が別途必要になるが曇りにくいゴーグルを使うか選択が求められるぞ。
宿は意外ととれる
冬季の北海道は閑散期であり、宿は意外ととれる。2025年は超大型連休にしやすく、年越し宗谷岬の参加数は過去最大だったが宿は問題なくとれるとのことだった。szkは参加者が多くなることを見込んで事前に宿をとっておいたが、これは予想が外れた。多分だが、4輪勢の多くは車中泊してる様子。2輪勢も少なくない数がキャンプしている。宿は当日でも行けそうだった。
北海道の路面と地域特性について
まず北海道=全部雪!みたいなイメージだが結構地域柄がある。
特に今年は雪が少なかったことで雪のある地域、無い地域がかなり明確化されており、路面状況についてはかなりのレパートリーを感じられた。
路面レパートリー
乾燥路面

本州と変わらないアスファルト。
圧雪路面

雪が降った後に押し固められた路面。
スパイクタイヤの場合、乾燥路面と変わらないスピードで運転できる。
ただし、バイクを倒したり、過度なトラクションをかけるとリアから滑るため注意。
イメージ的には車の挙動がアスファルト上で120㎞くらいで出る挙動が60㎞/hくらいで出るようなイメージだ。
いわゆる「厳冬期ツーリング」とはこの道を楽しむために行くといっても過言ではないだろう。
尚この路面は「雪が降った2日後」くらいまでのもので、雪が降らなかったり雨が降ると凍結路面に変化していく。
今回は深川付近で現れたのみで、ほぼ楽しむことはできなかった。
凍結路面(所謂アイスバーン)

凍った路面。靴で乗り入れると平気で滑る。マジで滑る。
圧雪路面の比では無い滑りっぷりでアスファルトで120㎞くらいで出る挙動が30㎞/h程度で発生する。ハンドルを少し曲げれば滑り、リアブレーキを踏もうものならリアが滑る。
ただ、路面上のアイスバーンは単体では実は怖くない。
怖いのは「カーブの時」と「強風の時」、そして「段差があるとき」だ。
きれいなアイスバーンはスパイクがしっかりと噛み、多少の緊張感はあるもののそこそこのスピードを持って走行できるはずだ。
部分凍結路面

アイスバーンが路面の一部を覆ってる状態。
アイスバーンではない部分は乾燥してたり、ウェットだったり、圧雪だったりと様々。
この路面は結構怖い。なんなら全部完全に凍ってくれたほうがマシなレベルだ。
怖さの理由は走行中にグリップが極度に変化すること。
バイクに乗っている人なら路上のマンホールの怖さはご存じだろう。
「あれが道のいたるところに存在する」感じだ。
しかもマンホールと異なり段差もある。
今回の旅の路面のうち3割はこれだった。これがかなりつらかった。
おまけ:ボコボコになったアイスバーン

交通量が多いなどの理由でアイスバーンが削れてガタガタになった路面。
これが一番ヤバい。
所謂「市街地には近寄るな」の理由はこれを回避するためだ。
今回は12月29日から30日にかけて、雨が降ったことで交通量の多い国道でもこの路面が登場。
めちゃくちゃ苦労したぞ。
この路面は本当に怖いので気を付けよう。
地域ごとの路面特性
地域ごとの路面特性も見ておこう。
尚、高温だった2025年~2026年の話のため、あくまで参考程度にとどめてほしい。
また、各地毎の詳細や感想は別途旅記を記載する予定だ。

苫小牧~千歳付近
雪がほとんどない。
例年のほかの動画を見てもここの路面が雪をかぶっているシーンはほぼなく、基本完走路面と言ってよいのだろう。
逆に苫小牧の路面状況が凍結&雪の場合、そこから先はかなり厳しい戦いになることを覚悟したほうがいいかもしれない。
札幌、岩見沢~深川付近
このあたりになると雪や凍結路が残っている。
2025年12月27日にここを通ったが、新千歳空港のラインから北は雪が残っていた。1月5日に鉄道で移動した際は雪が大分減っていたように見えた。北海道を出た1月8日では大雪で交通マヒが発生。と、天気より状況が大きく変化する地域に思える。
また岩見沢から深川のラインは豪雪地帯で、szkも唯一この旅で数少ない吹雪を食らった地域になる。
尚、路面は雪が降り、除雪が入れば圧雪路になるため走りやすい。
積もった直後はラッセルが必要になるのでかなり厳しい戦いになるだろう。
天気と除雪はタイミングなので、この辺りは事前に情報を仕入れておきたいところだ。
雪の様子はYahooの雨雲レーダーである程度確認ができる。
積もる前にホワイトアウト覚悟で突っ込んで進むのか、のちにラッセルする覚悟を持って雪がやむのを待つのかといった判断力も要求される地域だろう。
西回りルートの場合はここが最初にして最大の難関だ。
AC6のバルデウス先生みたいな地域なので相応の情報収集をするように。
深川~留萌
風が吹き抜けるため雪は多く積もらなさそう。
また、国道12号から外れ交通量の少ない233号に切り替わることで路面状況がかなり良いものになる。
今回、圧雪路が一番楽しめたのがこのラインだ。
ただ地形柄、雪自体は多い地域であることから吹雪などのリスクは考えておいたほうがよさそう。
留萌~豊富(オロロンライン)
風が強い。
とにかく風との戦いになる。
基本的に雪は積もらないとのことで、2025年~2026年も雪はほとんど無かった。
もし凍結してでもしたら風で走りたいラインに乗れず、かなり厳しい走行になりそうと感じた。
2025年~2026年は旭川が記録的豪雪で、逆に西側ルートはほぼ無雪。西ルートと内陸ルートでは今回大きな難易度の差が出たと思われる。
稚内付近
流石に雪が残っている。
尚到着前日に雪が降ったせいで一面アイスバーンで大変だった。
風も強いので「ハンドルをまっすぐにして祈れ」といった感じだ。
稚内の町から出て宗谷までのルートは風が強すぎるせいか雪が残らない。
それでも部分的に凍結し、段差もあるのでスピードの出しすぎは命取りに感じた。
宗谷~紋別
珍しく吹雪いたゾーンその2.
当方は6時のイベント後ダッシュで離脱。7時出発だったのでラッセル不要だったのだけど、キャンプ撤収の8時台出発組はラッセルの必要もあったようで苦労したようだ。
雪が降るときは1時間の差で道路状況が大きく変わることを痛感するな!
ちなみに紋別の町は路面が終わってた。
今回立ち寄ったすべての町の中で一番終わってるといっても過言ではない。
国道238号線が町を囲うように走り、その中を碁盤目状に市道がめぐる形。
このタイプの町は本州でもよく見るが、移動が市道で完結しがちだ。
それも相まって道がガタガタになってしまうのだろう。
紋別~斜里
路面状況はこのあたりからドライになってくる。
ただし峠道が挟まり、そこでは雪が残る形だ。
アイスバーンだったり、水たまりだったり、アイスバーンもなだらかな時もあればガタガタしているときもあり道に対して疑心暗鬼になりながら走行するシーンが多かったように思える。
雪が多い年では全面雪面になるのだろうか。多分そっちのほうが走りやすいだろうな。
ちなみに街中の構造では紋別と同じラインの網走市は町の中心を国道が通るため幾分か移動がしやすかったぞ。
斜里~美幌
お待たせしました国道334。
峠が続く334号線は交通量も多くガタガタのアイスバーンが続くという地獄の形相。
おそらく今回の旅で一番つらかったのがこの道だろう。
しかも夜間走行だったこともあり、いつフロントが流れるかもわからない状況で路面を見ながら後続車を譲るエリアを探し、譲っては走行して路面の安全ラインを確認するという行為を余儀なくされた。
ここも雪がもっと多ければ走りやすいのだろうか?
美幌の市内は道が凍っておりガタガタ。ただ裏道に入らなければまぁ、移動はできるだろう。
美幌~帯広
快適。美幌周辺は凍っているもののかなりきれいなアイスバーンだった。
アイヌコタンから先、帯広に近づいてくるほど道は乾燥路面になっていく。
帯広の手前は完全にジャパニーズアウトバーンなので注意。後ろに車がきたらゆずろう。
道が直線なので路肩まで出る必要は無い。左ウィンカー出せば後続車は追い抜いてくれる。
後続が左に出たのを確認したら相手が抜ききるまで時速を少しさげてやるといいぞ。
帯広~浦河付近
帯広付近はほぼ街中含めて完走路面。
町を出ると道路は完全に乾燥している状態だった。
ここまでくると関東と変わらない運転ができる。
ただ、帯広ナンバーの車は例外なく時速80㎞/hを出してくるので注意が必要だ。
「自分も今は法廷時速+10km出てるから平気っしょ」とか思ってると自然とヘイトをためることになるぞ。
このあたりでは法廷速度ちょいうえで走りつつ、後ろから車が見えたら即譲ムーブをしたいところ。
ちなみに1月2日時点で道警が移動式オービスを持ち出しており、時速70km/hとかで走るとしょっ引かれるので注意が必要だ。
上述のムーヴと変わらずに、60㎞付近で走りつつ譲る。これが基本だな。
236号線を南下すると五色峡谷に入る。雪が乗ったアイスバーンといったところだが、割と路面が奇麗なこともあり快適に走れたぞ。
尚風には注意だ。
浦河~苫小牧
運がいいのか悪いのか、最後に吹雪かれた場所。
ただ風が万年強いこともあって雪はほぼほぼ積もらなそうだった。
基本的には乾燥路面になってそうだ。
内陸ルートと海側ルート、どれがいい?
先にも記載したが、まずホテルは当日予約でも全然いける。
今回初挑戦かつ、2025年の年末は大連休が作りやすいこともあり、周りも同じような動きになると踏んで事前にホテルを予約したがホテルは柔軟に取得できるのが現状だ。今思うと4輪勢は多分車中泊決めてる。
2輪ホテル勢はホテル泊して地域に金を落としていこうな!
さて、その場合、ルートはより柔軟に決められるだろう。
メジャーどころはオロロンラインから時計回りに回るルート。(オロロンルート)
そして旭川から足寄を抜けていく内陸ルート。
さらに道東からオホーツク側を走る反時計回りルート。(オホーツクルート)の3つだろう。
近年はスタートが事実上小樽か苫小牧の2択のため、距離がかさむ道東ルートは選ばれにくい印象がある。
走った感じ一番難易度が低いと思われるのはオホーツクルートだ。
天候も安定していて雪のあおりも受けづらい。
ただ距離が長くなるため日数は最大で+2日見てもいいかもしれない。
人気のオロロンルートと内陸ルートはどちらも初日に最大の難関である岩見沢~深川を走行することになる。小樽スタートの場合は海沿いで石狩から留萌まで抜ける方法もあるが、苫小牧スタートの場合はこれも使いづらい形だ。
深川まで出れてしまえは内陸か、オロロンかを選ぶターンなのだが・・・
ここはもう・・・運・・・ですかねぇ・・・(んにゃぴ
走るとわかるのだけど、雪が無くて風が強いオロロンルート。
よく「風が強いから危険」と言われてるが、その真価は「雪が積もった翌日に風が強いと地吹雪でホワイトアウトする可能性がある」ことと、「路面が凍結していた場合、風によるスリップが発生する可能性がある」の2つだ。
前者は当日含め過去2日程度雪が降っていなければ無視していいし、後者のアイスバーンは路面凍結情報を確認すればいいだろう。
今回は深川~留萌の路面凍結状況を見て問題なく、かつ留萌以北での雪が無かったことからオロロンを選択したが、これは正解だった。
逆に内陸は観測史上最大の降雪となり、諦めた人も何人かいるようだ。
とりあえず言えるのはここまでだが、ぜひ情報収集を徹底し旅程を楽しんでいただきたい。
運転スキル
雪道での運転経験
無くても行ける。
ただし知識としては必要。
szk自身はスノーでの運転経験は無く、雪道の挙動といった部分はグランツーリスモの知識程度のもの。
現地では常に変化する雪道を一つ一つ理解しつつ走り方を学んでいった。
この時の理解のスピードは前提知識によるものが多そうだ。
szk的にはスタッドレスタイヤや、スパイクピンがどうして滑らないのか、といった知識が運転時に役に立ったように思えるぞ。
以下参考までに。
フロントが滑るとき
フロント荷重が足りてない可能性がある。
体を前よりにする(頭を前に出す)と運転しやすい。
リアが滑るとき
そもそもリアが滑ってもそこまで脅威ではないのだけど、滑り続ける場合は空気圧を調整するとよさそうだった。
アイスバーンの場合は規定値より若干低い程度、雪面の場合はさらに低くしてもよさそうだ。
今回はアイスバーン多めの路面だったが当方はフロント1.5kgf/cm2 リア1.75kgf/cm2のところ、フロント1.35、リア1.45で走っていたぞ。
速度
理論的にはスピードが高いほうが直進安定性が増す(進行方向へのベクトルが強く横に倒れるベクトルに勝る+ジャイロ効果)
ただまぁ、氷道だと間違いなく制動距離が延びるため過度なスピードはご法度だ。
素人が道民の4輪についていこうものなら命がいくつあっても足りないぞ。
ちなみにジャイロ効果を狙うのであれば、強風の時と同様に普段よりも1段低速ギアで回転数を上げると気持ち車体が立って安定するぞ。
基本姿勢
基本姿勢はニーグリップ・・・ですかねぇ。
やはり重心のブレを極力抑えることは重要で、基本的にはニーグリップを徹底するべきだと感じた。
速度を下げるに一定で走るコツは、宗谷岬付近で見たライダーのパクリだが、これも基本に忠実にカーブでアウトインアウトを徹底することだ。
なるべく角度をつけずに曲がるのが良いという事だな。
一方で路面がボコボコアイスバーンで安定しない場合や、アイスバーンで同時に横風が非常に強い場合等、足を出しておきたいシチュエーションもあると思う。
この時は↓のような体制で運転していたぞ。

基本的には重心を下げてフロント荷重を上げる。
風については速度を上げて前方のベクトルを強くできればいいのだが、アイスバーンでこれがかなわない場合の方法だな。
足もすぐにつけるので転倒する可能性はだいぶ減らせるはずだ。
尚、カーブ場合は曲がるほうに足を入れ替えると良いぞ。
「ゆずる」スキル
必須。「ゆずる」スキルは間違いなく必要になる。
もしこのスキルが無い場合は、雪道をどんな状況でも時速80㎞/hOverで運転できるスキルが別途必要だ。
まず、ちゃんとした道民であれば雪道のバイクは絶対に「煽らない」。
いつ滑るかわからないバイクに対して停止するための制動距離は最低でも100m弱は必要だ。色々加味して150mくらい車間を取ってくるだろう。
これに対し、本州民的には「遠いから譲る必要ないや」と思いがちだが、そうではない。
「少し前まで後ろにいなかった車がバックミラーに映った」時点で追いつかれているのだ。
この時点で道を譲る方向にシフトしたほうが良い。
譲り方も大切だ。
といっても基本は本州と同じ。
「譲れる場所を見つけて」「意思表示(方向指示器かハザード)し」「速やかに減速(徐行か停止)」の3点だ。
この3つそれぞれが雪道だとハードルが非常に高くなる。
まず、場所の特定は雪の状態が分かりにくく、侵入しても大丈夫かどうかの判断が難しい。
意思表示は雪面の状態を確認しつつ、後ろの距離も目を配り、そのうえでウィンカー操作となるためだ。さらにハンドルウォーマーをつけていれば操作もしづらい。
速やかに減速は単純に制動距離が伸びることだ。譲ろうとして転んでしまってはもともこも無いからな。
そして、これに追加して北海道では特に気にしておきたい「対向車線の様子」も要素として加わってくる。
よく峠道のブラインドカーブで譲ってくる人がいるが、そんな譲られ方をされても困るのと同様で、直線に見えても対向車が見えているタイミングや、巻き上げた雪で視界が悪い状態で譲るのは悪手だ。
しっかりと、対向車線に何もいないことを確認したうえで譲ることも大事だぞ。
つまり、そのポイントまで先頭を走る必要があるわけだが、理想は50㎞/h。せめて40㎞/hは常に出せるような運転スキル、あるいは車体が欲しいと感じた。
バイク装備
今回カスタムしたものをフォーカス。
スパイクタイヤ

必須。これが無いとまともに移動もできないぞ。
今回は前タイヤがTR-011 tourist。
後ろタイヤがピレリMT-21だったのだが・・・
スパイクベースとして最強のタイヤはMT-21だと思う。
特にねじ込み式のスパイクを打つ場合、MT-21の固さとドレッドパターンは圧倒的にピンが打ちやすい。
一方でTR-011はスパイクガンを使う場合は良いのだけど、ねじ込み式の場合は持ち前の柔らかさが仇となりブロックが変形してしまう。
今回ピンはいわゆるベストグリップ。JX120とJX130を利用した。
フルピンにはせず、前後で大体200づつ、合計400本ほど利用した形だ。

↑TR-011に打ち込んだピン。大体ブロックの半分ほど。
今回の凍結具合ではサイドにもうったほうが良かったと後悔。

↑リアのMT-21は6割ほどピンを打った。
リアが滑る感覚はほとんどなかったが、これもサイドにピンを打ったらさらに安定しただろうか。
結果からするとこの構成でも公道で転倒することはなかった。
駐車場内での立ちごけが1回(しかも雪関係ない)と、ガソスタ進入時に歩道でトルクが足りなくてこけたのが1回だ。
ただ、万全な構成だったかというとそうではない。
上述した部分的な凍結路や、ぼこぼこになったアイスバーンに対し、フロントが滑り制御しなければならないシーンはいくつかあった。

↑多分こういう感じ。

↑ピンがあったら制御が楽だったかも?
これについてはサイドにピンがあれば、段差のある凍結路の移動が楽だったのではないかという説と、フロントの荷重があればフロントの安定性があがったのではないかという説を提言しておきたい。
やはりチューブはフェンダー裏に収納するべきだったか。
ハンドルウォーマー、グリップヒーター等の防寒パーツ

必須。
この有無はかなりでかいだろう。
ちなみに、装着してみればわかるが、ハンドルウォーマー+電熱グローブの組み合わせは著しく操作性を損なうのでお勧めしない。そもそもハンドルウォーマーはそんなに広くないぞ。
当方のハンドルウォーマーは比較的間口の広いラフ&ロードのものだが、それでもテムレスがギリギリ入る程度だ。一般的な冬グローブがギリギリといった感じだろう。
結局当方はグリップヒーター+ハンドルウォーマーに右手がテムレス、左手がエンジニアグローブという組み合わせで走りきった。
左手側はいろんな器具のせいでウィンカー部分がせまくなってしまい、テムレスが入らなくなってしまったためである。
なおこれでも寒さで困ったシーンはほぼ無かった。
宗教上の理由で、電熱グローブを採用する場合はナックルガード+電熱グローブになるだろうか。
電源を常に取得できる環境を用意しておきたいところ。
接続もできればUSBではなくギボシ端子や防水カプラがいいだろう。
フットガード

これもおそらくだがかなり効果があったように感じる。
普段よりも暖かいと言われていた気候だが、事前情報では足先のカイロは必須と言われていたところなくても感想することができた。
また、当方のジェベル200にはDF200のオイルクーラーがついているが、北海道厳冬期においてはこれを塞がないとオーバークールになる。これがあることでエンジン熱の放熱制御にも利用でき、これもまた有用だったと思える。
トップケース内充電

かなりよかった。これはやっておいて正解だった。
フロントについたUSB充電はケーブルが露出していることもあり、初日の吹雪のタイミングで充電が行えなくなる状況が発生した。
一方でトップケースの充電は行えないことがなく、常に安定して充電し続けてくれた。
これがなければモバイルバッテリーをもう1つ多く持ってく必要があったかもしれない。
そのほかスマホを守りつつ充電するためにも利用できる。
休憩中はアイドリング維持するのでSENAの充電にも利用した。
クラッチレバーストッパー

意外と有用だったパーツ。
というのも、凍った路面では地面についた足を入れ替えること自体が結構リスク。
モンベルのヴェイルブーツは雪道を歩くにはちょうどいいのだが、バイク乗車時は自慢の厚底がステップに引っかかる。
szkは駐車場でとっさに右足を出そうとして靴が引っかかり立ちごけしたぞ。
公道の信号待ちでこういうリスクは取りたくない。
しかし、ニュートラルに入れてハンドルから手を放したいというシチュエーションもある。
そういった場合にこのパーツがかなり重宝した形だ。
キャブレーターの交換

これもいい判断だったと思う。
元々ついていた30年物の純正キャブはガソリンが漏れたり、稼働が悪かったりと散々で、強制開放式に変更しようとか色々悩んだ。
結局セッティングを出す時間も無かったり、それはそれとして、なんとなく「SUZUKIなら氷点下20度の環境も想定してバイク作ってそうだよな」というある種の信頼から純正キャブを決定したのだけど、思った通り正常稼働してくれた。
一応氷点下-10度までは問題なく稼働できることを確認しているぞ。
しかもキャブヒーター以外の加工も無く、防寒仕様への変更なども一切不要だった。
悩んだら新品の純正キャブに純正セッティング、これでいけます。
SUZUKIを信じろ。
エンジンオイルの変更(10w-40→5w-40)
これもおそらく結果的には正解だったと思う。
キャブの項にも記載した通りだが、最も低い気温は-10度。それでも問題なく始動できた。(なんとなく10w-40でも行けた気がするけど)
始動性よりも、効果としてよかったと感じたのは、走行時の粘度だ。
SUZUKI純正であるエクスターR5000はジェベル200に入れた際、大体油温が70度~80度で最も調子よく回る粘度となっている。(感覚値だけど)
一方で北海道では路面状態が良く速度が乗ると、平気で油温が50度とか記録してくる。
この時エクスターでは若干粘度不足と感じただろう。

今回入れたエンジンオイルはAZ 4CYCLE ENGINE OILだが、こいつは上がエクスターと同じ40であるものの、柔らかくなり始める温度がエクスターよりも若干低いようで大体50度~60度後半でジェベル200的には調子のよい温度になるようだった。
これのおかげで走行中、終始調子がよく走りきることができた。
ちなみに本州でレッグガードをつけたまま(オイルクーラー塞いで)走ったら80度を突破したのだが、その際は粘度が柔らかくなりすぎた感じになったため、このオイルをジェベル200に入れるのであれば、80度以下で使うのがよさそうだな。
つまりこのオイルは本州の夏は不向きだろう。
一方で、1月~2月であれば本州でも普通に使えそうで、いいオイルに出会えたという感じだ。
もう1本あるので春までこのオイルで行こうと思うぞ。
バッテリーの保護、電圧関係

多分正解だった・・・と思う。この手の問題はなかなか評価しづらいな。
今回非純正バッテリーであるGT7A-Hを採用したが、問題なく完走できたぞ。
また、ジェベル200の電力消費だが以下にまとめておいたぞ。
電装系装備
| 常時 | 種別 | 製品 |
| 常 | フロントライト | スフィアライトSRBH4032-02 |
| 常 | テールライト | SP武川 BAY15D 05-08-0038 |
| 常 | ウィンカー(フロント) | LEDバルブ化(3014SMD)※ポジション化 |
| ウィンカー(リア) | 純正バルブ(電球) | |
| フォグライト | カエディア KDR-K11-W30 | |
| グリップヒーター | キジマ GH08(304-8203) | |
| キャブヒーター | SUZUKI純正 35Wモデル(詳細記事) | |
| USB給電装置 | デイトナ USBx1シガーソケットx1モデル(93042) | |
| 常 | その他メーター等 | デイトナ AQUAPROVA-HG 72813 |
利用時電圧
| 組み合わせ | アイドリング時電圧 | 走行時電圧 |
| フォグランプ&ハイビーム&キャブヒーター&USB2口&グリップヒーター | 11.1~11.7V程度 | 11.1~12.3V程度 |
| フォグランプ&キャブヒーター&USB2口&グリップヒーター | 11.9~12.5V程度 | 12.5V~13.0V程度 |
| ハイビーム&キャブヒーター&USB2口&グリップヒーター | 12.5V以上 | 12.5~13.8V程度 |
不足する組み合わせはハイビームを含めた「全部入り」のみ。
フォグを使うときはハイビームをOFFに、フォグを切ったらハイビーム解放という形にしておけば問題なさそうだった。
参考までに。
バイク積載
積載はすごく大事だ。マジで。
今回、バイクの積載をするうえで心がけたのは「低重心」「重量物の中心化」だ。
近年のバイクは見た目以上に乗ると軽く感じるが、これは”マスの集中化”という理念によって実現されている。
座っというとタンクやエンジンを重心に集めるとバイクを倒したり起こしやすくなる、というものだ。
一方で重心よりも高い位置に重量物を集めると「倒れやすく起こしづらい」
逆に重心よりも低い位置に重量物を集めると「倒れにくく起こしやすい」セッティングとなる。
雪道と風に対応すべく、今回はとにかく重心よりも低い位置に荷物を寄せることを考えた。

色で囲ってある部分が道交法的積載装置だ。
バイクの積載は基本的にタンデムシート以後、かつ上部に積載することが多く、どうしてもトップヘビー(重心が上)になってしまう。
今回はこれを防ぐために黄色や赤のサイドバッグをなるべく重心以下にすることで積載バランスをとることにした。

んで完成形がこれだ。
ステップ付近についてある黄色のサイドバッグは地面ギリギリの位置に配置。
サイドバッグも通常より低い位置に配置した。
また、工具やチューブなどの重量物をこれらに詰め込むことでより重心を下にしていったぞ。
一方でタンデムシートの上のバックパックや「15」と書いてある黄色のドライバッグは布類のみとかなり軽くなっている。
サイドサブバッグ

今回の積載の再優秀バッグともいえるこのドライバッグ。
アリエクで2000円と非常に安く手に入るにもかかわらず積載しやすく、量も結構入るという優れものだ。
今回はこれを2点入手して左右に括り付けたぞ。

左舷側にも同様に。
左舷側にはドライバやラチェット、プラハンなどの工具類が。
右舷側にはチューブやスロットルワイヤー等のリペアパーツや、簡易サイドスタンド、折り畳みスコップなどが入っている。
工具はタイヤを交換できる程度の工具を持って行ったぞ。
ちなみにこのバッグ、靴との干渉は若干だが発生する。
人によっては長距離のランにおいて足を後ろにずらすことがあるだろう。これができなくなる形だ。ホームポジションには支障がない感じだな。
ジェベル200はフレームがむき出しなのでかなり装着しやすい。
リピートタイなども合わせればかなり自由に装着できるはずだ
セローは少し苦労しそうだが、まぁつかないことはないだろうといった感じ。
サイドバッグ

サイドバッグは四国にも持って行ったドッペルギャンガーのターポリンサイドバッグだ。
ちなみに厳冬期においては下手に樹脂製のものより耐寒性能の高いナイロン繊維のバッグのほうが破損の恐れが少なく良いと思う。
トップケースもソフトにしてもいいくらいだ。
これはシート下とシート上でベルクロテープのベルトで接着して吊るすタイプのバッグなのだけど、吊るし位置をかなり自由に調整できる。
大体の位置をベルクロで行ったらあとはタイヤやチェーンに干渉しないようにリピートタイで補強してやる形だ。
なので「旅行中は一度も取り外さない運用」を覚悟する必要があるぞ。
中身は右舷側にハンドドリルと電動空気入れ、パンク修理道具(レバー等)。
左舷側にはクーラーボックスと重量物のお土産などを入れる余力としたぞ。
三脚

サイドバッグの説明を聞いた時「右舷のほうが内容物重くない?」と思った方もいるだろう。
帳尻合わせのために左舷には三脚をくくってある。
毎回一眼を持っていく際「三脚の展開が面倒で使わない」ケースが多かったため今回は生でくくることにした。
ホムセンで打ってるバンジーロープで下からぐるっとキャリアに吊るしてあるぞ。
三脚は足を少しだけ出してキャリアの前部分に乗せる用にしてある。
ここもリピートタイでくくれば落ちる心配はまずないだろう。
取り外す際は前のリピートタイとバンジーロープを開放すれば、三脚を展開できるようになっている。
バックパック

持論が入るのだけど、「バックパックを背負ってツーリングすると疲れる」。
特にszkはフィジカルよわよわなのでなるべく楽したい派閥だ。
1日くらいならいいが今回は長丁場。
さらに路面を気にしながら寒いところを走るときた。
この環境でなるべく体に負荷はかけたくない。
さらに体にバックパックがついていると人間が動いた時の重心移動が大きくなる。
さもすると風や不整地での対応に体力を持っていかれかねない。
こういったことからバックパックはバックにくくるようにしているぞ。
このパターンで上がる課題は「降りた時に面倒じゃない?」というものだが、今回はこのあたりもさらに強化している。

バックパックの左右のロープにカラビナを設置。
このカラビナが丁度トップケースに当たるようにアイボルトをトップケースに取り付ける。
これをすればカラビナ2つをトップケースにつけるだけで簡単に着脱が可能になるという算段だ。

前後と横の荷物づれは、さらに車体のキャリアを通して巻いたベルトで占める形にした。
これで荷物が連れ落ちることもない。
当然座席は狭くなるが、バックパックは背もたれとしても機能するので乾燥路等プレッシャーのない道ではかなり楽な姿勢で運転できた。
中身は夜間用の着替え、いわゆるパジャマやアメニティ関係だ。

また、バックパックにはファーストエイドキットも括り付けた。
止血道具やソーイングセットがセットになったもの。
このケースの余力に頭痛薬や解熱剤などの医薬品も入れてあるぞ。

ベルトに隠れているがバックパックの右側には双眼鏡を装備。
船や風景の観察に意外と使うシーンはあった。
右のウェスタンポーチはもともと足に付けていたのだけど、めちゃくちゃ動きづらいのと厚着との相性が最悪(主にトイレの時)で結局バックパックに括り付ける運用になった。
ウェスタンポーチの中身は出発時はメガネケースやリップクリーム等のよく使うものだったが、バックパックに括り付けるタイミングでホワイトガソリンとライター入れに変更したぞ。
メガネケースは後述のワークマンのズボンに入ることになった。
トップケース

今回の度のためにカスタムした中華トップケースだ。
結局最後まで壊れず頑張ってくれた。
カスタムした内容については過去の記事を見ていただきたい。
その1・その2
中身についてはインナーバッグを2つ仕込んである。

右側が工具バッグ。
左側がメッセンジャーバッグだ。
どちらもAmazonで購入できるぞ。
ちなみにトップケースはAmazonで購入できる「これ」だ。
この工具バッグとメッセンジャーバッグが中華トップケースとジャストフィットでちょうど2つ並べて上の写真のように積載できるようになっている。

工具バッグは上に大きく開くため、トップケースの中へ直接アクセスが可能だ。
中身はメッセンジャーバッグのほうが小型PCとかSwitch2とか。
工具バッグのほうは撮影機材が入ってる。
ネタで持って行ったSwitch2だが、冷静になって考えると持っていく必要なかったよな。

このバッグはそのままトップケースから引き抜けば持ち運びも楽だ。
運用的にはバックパックを背負ってメッセンジャーバッグを肩にかけ、工具バッグを片手に持てば1往復でホテルの部屋まで荷物を運搬できるという算段だ。
この2つのバッグが最も金額的に高い荷物になるため、鍵のかかるトップケースにいれるというのも合理的だと思う。
トップケースサブケース(左)

トップケースに小型のポーチを装着。アリエクで1500円。
中身は伝送系の工具とパテ、ガラコ、チェーンオイルなどのケミカル類を入れてある。
元々ホワイトガソリンはここに入れていたが前述のウェスタンポーチへ移動された。
アクセスが良く小物系をここに入れておくと役に立った。
ドライバッグ(上述写真右)
元々バッグパックの中に入れていたのだが、やはり旅の途中で荷物は増えるもの。
積載力の強化のため途中でパージされここに追いやられた。
積載方法はリピートタイで2点止め。
ワードで見ると若干不安に感じるかもしれないが中身は服のみで非常に軽く、リピートタイも太いものを利用していたため外れる心配はなかった。
また、ベルトを通すことで完全に外れるようなことはないようにしてあるぞ。
中身は着替えのみ。
パジャマのみバックパックに入っているため同じ服を続けて着るのであれば車体放置できる形にしてある。
ハンドルウォーマー(右)

地味積載だがラフ&ロードのハンドルウォーマーには積載スペースがついている。
と言ってもかなり小さいものだが・・・
szkはリピートタイと道中のレシートを入れておいたぞ。
ちなみにハンドルウォーマーの中には使っていない手袋が入っている。
ボトルホルダー&携行缶

フロントにも荷重を置いておきたい。
そんなあなたにおすすめなのがこのボトルホルダーだ。
アリエクで1000円ちょっとで手に入るぞ。
カブ系、特にCC110あたりは専用のかっこいい携行缶キットがあるのだが、当然ジェベル200にはそんなものもない。
このボトルホルダーは大口のボトルまで積載可能。しかもベルトで固定するだけなのでフォークにも装着ができる優れものだ。
使わないときは畳んでおけばいいしな。
これにホムセンでよくうっているボトル型の携行缶を入れれば簡単にガソリン容量を+1Lできるぞ。
まぁ、ジェベル200はタンク容量大きいので携行缶なくても行けたなという感じだが。
それはそれとしてフロントの荷重を増やせるのはプラスポイントだ。
フェンダーバッグ

これはぶっちゃけなくてもよかったなという感じ。
アリエクで3000円程度。
一応雪を払うハケを入れておいた。
ちなみにフェンダー裏にチューブを養生テープとネットで積載してフロント荷重を稼ぐという積載方法があるらしい。
最後の苫小牧フェリーターミナルで知ったのだが、目からうろこだった。
今度から使おう(あるかわからないけど)

とまぁ、積載はこんな感じだ。
右がFujiさんのセローなのだけど、道中同じ風を受けたり、路面を走行しているにも関わずかなりFujiさんが苦戦していたところを見ると重量バランスはかなり大事なのだと痛感。
荷物自体はジェベル200のほうが圧倒的に多いはずだが安定して走行できたぞ。
服装・装備
服装・基本概念
これはどこでも記載がある通りインナーとミドルレイヤー、アウターという3層構造を心がけると良い。
基本的には「全部ワークマンかモンベルでOK」だ。
また着替えの数は、ホテル泊の場合当日含み2日分で良いと思う。
そもジンギスカンとか焼肉、居酒屋にいかなければ寒い北海道では汗もかかないため、ほぼ匂いがつかない。
szkはライダー装備用の服2日分+寝巻で十分事足りたぞ。
キャンプ伯の人はライダー装備のまま寝るだろうし、3日分くらいあったほうがいいかもしれないな。
上半身インナーレイヤー
インナーはすべてワークマンだ。
後述の製品にも該当するが、ワークマンはネット在庫よりも店舗在庫のほうが潤沢だ。
とりあえず店舗で探すことをお勧めするぞ。
また、ワークマンは年一で同じ製品でも名称変更を行う。
そのためこの記事のURLリンク先は来年には使えなくなっているはずだ。
これについてはあらかじめご了承いただきたい。
いわゆる「ヒートテック」というやつ。
これはウール100%のものだ。ウール製品は透湿効果が高く汗を外に掃き出し安い。
防風性能の高い下着。本州なら下着は、これ1つ着ておけば地肌で感じる風が圧倒的にブロックされる。
北海道では上のメリノウールとの重ね着が基本だ。
ちなみにこの重ね着。ただ重ねることで防寒性能を高めるわけではない。
なんとなく、この2つを重ねて着るとボーナスポイントが入る。そんな気がする。おそらくだが、2つの生地が摩擦を生じて熱を生んだりしてるんじゃないかな?と思っている。2つ着ると明らかに1+1じゃないのだ。
是非試していただきたい。
上半身ミドルレイヤー
HYODのインナープロテクター。常用のもの。
szkの体格だと背中のプロテクターが若干長めで、これが原因でズボンが落ち背中が出てしまう。
これがまぁまぁストレスだったりした。
多少背中が出ても大丈夫なアイテムは下で紹介するぞ。
今回の服装MVPかもしれないアイテム。
所謂「腹巻」なのだがこいつがかなり便利。
プロテクターが原因で背中が出てしまったとき、トイレの後にタイツが下にづれ混んでしまったとき、全部こいつで塞いでしまえばとりあえずなんとかなる。
さらに、カイロベルトを使っている場合はそれを押し付けてよりフィット感出したり、とにかくこれ1つあると何かと便利なアイテムだ。
しかも温かいし最高だぞ!
・普段着(ネルシャツ)
ユニクロかなんかで買った襟付きのシャツ。
パーカーでもいいかもしれないが、後述するワークマンのアウターを使う場合はフードが無いもののほうが取り回ししやすいかもしれない。
szkはヘルメットマウントカメラの給電のために胸ポケットにバッテリーを入れるためこの服装にしているぞ。
・ユニクロウルトラライトダウン
いつもの。
とりあえずダウン入れとけって感じの1着。
熱い場合はこれを抜くと良い。収納も小さく北海道に限らず使える1品。
上半身アウターレイヤー
・イージス(R)360°リフレクト透湿防水防寒ストロングジャケット
最強
とにかくこれを着た時の「無風感」がすごい。
これを着た際、イージスの中だけが室内か?と思えるような最強装備だ。
襟元が滅茶苦茶長く首元の風もこいつだけである程度ガードしてくれるのもよい。
ポケットも胸ポケット、両サイドのポケットをはじめ内側にも収納スペースがあるなど機能性も抜群。
実際宗谷岬でこれを着ている人がすごく多かった。
唯一の欠点は「でかい」こと。かなり容量として嵩張るため「これを着ないでツーリングする」という選択肢は積載的にかなり厳しい。
ちなみにフードは取り外すことができるが、このフードもめちゃくちゃ有能なので出来れば利用したいところ。
下手にミドルレイヤーのフード使うよりもよっぽど温かいぞ!
尚、襟が長いためSENA20SやSENA50Sといったダイヤル式のインカムとはめちゃくちゃ相性が悪い。(勝手にダイヤル回って音量最大になる)
まぁ、北海道を視野に入れるなら、インカムのほうを変更したほうが良いと思う。それくらいこのイージスは強い。
下半身インナーレイヤー
上半身同様メリノウールのインナータイツ。
これを下に履く。2枚用意。
2枚履き用。こちらは直接肌に触れないので1枚のみ用意。
ウール100ではないので上で。若干腰回りがきついので↑のものよりワンサイズ上を買うのがいいかもしれない。
下半身ミドルレイヤー

下半身のプロテクターについてはかなり悩んだ。
選択肢としては
1.外につけるオフロード用のプロテクターを買う
2.プロテクター付きのライダーパンツを買う
3.インナープロテクターを買う
の3択だった
1は着脱が面倒になること。これによってかかる着脱の時間がもったいないと考えたことからNG。
2で行こうとしたところ「防寒」「防風」で一定の性能を以て、かつ重ね着したときにサイズが合うものが無かったためこれもNG。
結局ほかの服装と組み合わせしやすいインナープロテクターを採用したぞ。
ちなみにインナープロテクターはずれ込みやすく、このプロテクターもこれに洩れない。
コツをお伝えするとタイツ2枚履きの上にこれを履き、その上にかぶさるように靴下を履くと靴下がストッパーになって下にずれてこないのでお勧めだ。
(当然長距離歩いたり走ったりするとずれてくるけど・・・)
結果としては装着の手間はあるものの、1日1回だし、荷物としても嵩張らず後述のアウターズボンが使えたのでかなり良い選択をしたと思っている。
・リペアテック(R)洗えるフュージョンダウン(R)ライトパンツ
普段の冬ツーでもおすすめしているインナーダウン。
ダウンを外に着るか、内側に仕舞うかは人によって好みが分かれそうだ。
個人的には多少寒くても「脱いだり着たりする時間」を短縮したかったためインナーダウンを選択した。(紋別とかのもこもこダウンで入店しづらくない?そうでもない?)
ちなみにこれの上にインナープロテクターを履くとあっというまに落ちてくる。
必ずインナープロテクターの上にこれを着よう(提案)
下半身アウターレイヤー
最強
本州ではこれを着ておけばインナーダウン無しでも冬ツーできる程度には性能が高い。タイツの上にこれ着ると下半身が室内みたいになるぞ。
インナーダウンも合わせれば風の脅威は「無」と言ってもよいレベルだ。
また、北海道関係なく裏の生地のフリース素材がかなり心地よく常用するにも最高のズボン。これが2900円ってマジ!?
また、便利なのは通常のポケットの他ふともも部分に左右ポケットが空いていること。
szkはゴーグル装着時のメガネケースを入れていたが、ここにカイロを入れてもヨシ、バッテリーを入れてもヨシ。
デカいスマホならジッパーもついているのでここに入れれば落ちる心配がない。
このほかいろんなものをくくれるDカンがついてたりと、とにかく機能性が高い。本州でもライダー向け製品じゃなくて、これ+インナープロテクターでいいなって感じだ。
その他装備
・【靴下】ワークマン FieldCore メリノウール極厚手
なぜか公式ページに記載がない靴下。
とにかく持った時にわかる「超分厚い」感。
ちなみに洗濯すると感想が大変である。
かならずネットに入れて洗濯&乾燥までやっておこう。
それでも若干湿ってるので乾燥したホテルの室内に1晩干しておけば朝には履けるようになる。
肝心の性能だが、これも最強。
とにかく極厚もこもこの靴下が足首からの風を防いでくれる。
後述する靴下と2枚履きすると無敵になれるぞ。
・【靴下】ワークマン メリノパフォーマンスソックス
これもなぜか公式に記載がない。
上述とは違い薄手だが指の付け根とくるぶしあたりの素材が固くなっている。
所謂トレッキングソックスというものだ。
これを上に履くと上述の極厚手の靴下を締め付ける形で履く形となる。
最初は窮屈に感じるがメリノウールが体にぴたっとくっつき、冷えた空気の入る余地を残さない。
また、割と滑りやすい素材なのか靴も履きやすくなる。
・【首元】プロコア(R)ホットバラクラバ
ワークマンにはいくつかバラクラバがあるが、「鼻から首元に空気が抜けるやつ」が良い。
言い換えると「鼻と口から吐いた息が上に上がってこないもの」がおすすめだ。
このプロコアは首回りが余裕のある形になっており上手に装着できればヘルメットが曇らない。
他所の生地では別途KOMINEのマウスガードをつけている人もいたが、szkはそれすらいらなかった(持って行ったけど使わなかった)
行く前は気が付かなかったが、冬の北海道ツーリングの視界確保はバラクラバに始まりバラクラバに終わるといっても過言ではない重要パーツだ。
尚、厚手のものにするとヘルメットがきつくなって走行がつらくなる。
なるべく薄手、かつ防風性能の高いものを選ぼう。
・【首元】コーデュロイ防風ネックウォーマー
めちゃくちゃ安いくせに性能が高いネックウォーマー・・・なのだが。
バラクラバの性能が高すぎてついぞ北海道では使うことが無かった。
バラクラバorネックウォーマーって感じだな。両方使うとかなり首の稼働が渋くなる。
尚本州の平野部ではウルトラダウンにこれさえあれば、ツーリング可能なので北海道に行かない人も1つ持っていてよいアイテムだと思う。
優れた熱源器具であるカイロだが、使い捨てじゃないものも存在する。
ベンジンやホワイトガソリンを利用して発熱するのがハクキンカイロだ。
このブログでは過去に何度が取り上げているが、今回も大活躍だった。
今回はベンジンをキャプテンスタッグの燃料缶に入れ、ハクキンカイロはスタンダード1つとミニを1つの合計2つ用意。
暖か朗は首元を温め、ハクキンベルトで腰回りを温めたぞ。
熱量としては使い捨てカイロのマグマも凌ぐためかなり強い。
使い捨てカイロとの差別ポイントとしては「ゴミが出ない」「嵩張らない(代わりに使っても体積が減っていかない)」ことだろうか。
カイロ持ち込みで結構な容量を食うため体積を減らしたい人にはおすすめだ。
尚、使用済みのハクキンカイロの船舶への持ち込みへは制限があるため注意しよう。
(未使用で持ち込み、最終日に打ち綿を捨てよう)
ベンジンの量だが、上記構成で毎日フル利用した際、大体11日間で360ml程度だった。
あっ、そうだ(唐突
極寒の屋外だとベンジンが気化しづらく、化学反応が発生しづらい。
カイロへの着火は屋内でやっておくことをお勧めするぞ。
一度反応が発生すればどれだけ寒くても発熱できるからな。
着火するためのライターはコンビニで売ってる電子式のターボライターが最強。
ガストーチは氷点下になると着火できない可能性がある。
szkはイムコのオイルライターを使っていたが滞りなく着火できたぞ。
これならカイロと燃料が共通だから使いやすい。
各種装備紹介
ヘルメット SHOEI HONET ADV

北海道ツーリングにおいて「シールド」がよいのか、「ゴーグル」がよいのかわからなかったため購入した。「どっちも使える」ヘルメット。
結果からすると「ゴーグルでOK」といった感じ。
ただし、半端に小さいゴーグルでは風が肌に当たり寒いと思われる。
szkはAriateの8kを使っているが、これがヘルメットとゴーグルのノーズガードを外すとギリギリADV HONETに入る形になる。
あとは締め付ける形でゴーグルを装着し、バラクラバで鼻元を隠せば走行風も入ってこず、曇り知らずでかなり快適なツーリングが行えた。
シールドは前半使っていたが、どうしても息が中に入ってしまい内側が凍ってしまった場合の対処法が無く、ゴーグルに切り替えてからはずっとゴーグルという形だったぞ。
結論的には「シールドを使う場合は電熱がほぼ必須」「ゴーグルの場合はなるべくヘルメットにギリギリ入る大きいサイズのものを」といった感じか。
インカム SENA50S
先に記載した通り、イージスとの相性が最悪。
襟が長いアウターだと勝手にダイヤルを回され気が付いたら音量が最大になっている。
また、ダイヤル式のSENAは周りを囲ってしまうと操作が行えない。
北海道ツーリングにおいてはボタン式のSENA50Rのほうが圧倒的に有利だ。
靴:モンベルヴェイルブーツ
モンベルの誇る最強耐雪ブーツ。
何が強いかというと他のモンベル耐雪ブーツと比較して「BOAフィットシステム」がついていること、そしてインナーが取り外しできること。
BOAは靴の着脱に便利だし、インナー取り外しは雪で濡れてしまった場合や、足汗をかいた場合に干せるのがうれしい。
ファブリーズしやすいのもいいところだな。
グローブ:ホムセンエンジニア手袋&テムレスカフ
手袋はホムセンで三足セットで売られているような、手の内側がゴム質のエンジニアグローブだ。雪を触っても浸水しづらく、薄手なので操作性が良い。
グリップヒーターの熱も伝わりやすいのがいいポイントだ。
テムレスはszk的冬季最強手袋と思う製品の一つだが、こいつはハンドルウォーマーとの相性が悪く操作性が悪化しやすい。
かくいうszkは左手はエンジニアグローブ、右手はテムレス装備をしていた。
これはハンドル左側の配置的にウィンカーがテムレスで使いづらく、左手は薄手の者にした形だ。
正直これでも寒さに対しては全然耐えられたぞ。
その他攻略とか
日照時間と夜間走行について
他所でも散々語られているが日照時間はほんとに短い。
特に日が落ちてから暗くなるまでの速さが尋常ではない。
関東では夕暮れになってから陽が落ちるまで「夕暮れ」が1時間30分くらいあるのに対して、体感20分くらいで陽が落ちていく。
16時には夕暮れが開始され、16時20分にはもう夜って感じだ。

これが16時00分

これが16時20分。肉眼では割と暗く感じるぞ。

17時にはこんな感じ。もう夜だ。
また、晴れかどうかでかなり変わってくるぞ。
曇りの場合は16時台で真っ暗になりうる。
日が明るくなるのも7時からだ。
となると陽が出ている間に走れる時間は9時間ほどとなる。
夜間走行については場所によってリスクが異なる。
極端な話、シカが出るような道は夜間走行のリスクが高く
シカ比較的少なく、日中は車の交通量が多いような道路では昼よりも却って夜のほうが走りやすい可能性もありうる。
特に深夜に除雪されるような道路ではなおさらだ。
当然シカをはじめとする野生動物はどこにでもいる。
片側が海になる道では道路を横断される可能性が少ないなどなど、道の状況をよく考えて走行すると良いだろう。
視界の確保について
これは非常に需要だ。
同じ場所にいても、視界の確保と装備の違いで全く見えてくる景色が違ってくる。
よくホワイトアウトが取り上げられるが、バイクにおいて視界が奪われるタイミングはホワイトアウト以前のタイミングだ。
ワイパーのないバイクにおいては、「雪がシールドやゴーグルに付着する」時点で戦いは始まっているし、なんなら付着していたら負けているといっても過言ではない。
「見えなくなってしまった」がせめてホワイトアウトのタイミングになるように対策していこう。
・・・といってもszkも現地に行くまではこの部分は大した対策ができていなかった。
唯一ファインプレイだったのは「ゴーグルを持って行ったこと」だ。
しかも偶然にもヘルメットであるHORNET ADVとAriateの8kの咬み合わせがめちゃくちゃ良く、快適性を損なわずに視界の確保もできた。
さて、原理的な話をするとまず「息をヘルメット内に滞留させたら負け」だ。
吐いた息がヘルメット内に放出されると、そこから曇ってしまう。
曇るだけならまだよいが、氷点下環境においてはそこから凍結してしまう。
一度凍結するといくら走行風が入っても解凍されず、凍結によって水分を含んだ部分はさらなる湿度を付着、呼び込んでしまう。
これを直すには一度バイクを止めてヘルメットを脱ぎ、熱源で溶かし、水分をタオルで吹ききるという作業が必要になる。
つまり、息をするたびにバイクを止められるか?という話だ。
ゴーグルの場合は目元がヘルメットと分離しているため息が入りづらい。
また、オフロードゴーグルであれば目元に風がはいるようになっているため、仮に湿度が入っても走行してればかたっぱしから吹き飛ばしてくれる。
行ってみて初めて思ったが、おそらく快適性と視界確保を両立するなら電熱シールドが最も良い方法なのだと感じた。
時点でゴーグルだが、これはヘルメットとの相性にも結構左右されるだろう。
無対策シールドが一番つらい、曇り止めでは限界があるし開けたときに感じる寒さはゴーグル以上だ。
尚、当方はゴーグルに切り替えてからは苫小牧を出るまでゴーグルだった。
「寒くないの?」と聞かれれば「シールドに比べたら寒い」という回答になると思う。
ただ、バラクラバの装着をしっかりと行うこと。
さらに走行前に保湿クリームを顔面に塗ることで、かなりの冷気を軽減することができる。
バラクラバは装着にかなり「コツがいる」。
ヘルメットをかぶる前に口元は上へ、おでこ部分は下にして目元を完全に隠し、そこからヘルメットをかぶる。
ゴーグルをつけたら隙間を隠すように調整するとよい。
保湿クリームは嫁ちゃんから渡されたものなのだが、思っていた以上の効果がありつい多用してしまった。どうしても肌が出る部分に対して効果的だ。
市街地の走行とナビについて
まず何を求めるかにもよるが、基本的に安パイはを選ぶなら国道を通行するべきだろう。
交通量が多くとも、路面が出る可能性が高く除雪もされるため、ひどい道路にはなりづらい。
道道はうかつに入ると痛い目に合う。特に数日前に雨が降って居たりすると最悪路面の完成だ。
ナビについてはGoogleMAPは平然と道道に連れていくため危険だ。
カブなどの軽いバイクならともかく、フルサイズのトレールバイクでは転倒リスクをただ高めるだけになってしまう。
同様に市街地についてもナビに頼り切ると痛い目に合う。

例えばこれは紋別の町だが、GoogleMAPでは最短経路で市街地をルートに含めてくる。国道から外れると道がひどいため実際はミント色のルートで行くほうが安全だ。広域の紙の地図を出しておくとか、地形は簡単なのでナビはあくまで目安にして、頭にルートをいれて走るのがいいかもしれない。
食事について
「年末年始はどこもやってない」はうそとは言わないが、まったくゼロというわけではない。
チェーンはもちろんのこと、一部の店舗は経営しているためこれを使えば食事はさほどセイコーマートに頼らずとも済んだ。
あとは、ホテルの夕食や朝食に頼るのも手だな。
バイクの部分凍結について
雪や雨が降っていないときは凍結にビビる必要は無い・・・が、雪は降る。しかも夜に。
一番確実なのはハンドル部分だけカバーすることで、実際宗谷ではこの方法を採用している人が一番多かったように思える。
個人的にはキーシリンダーだけガムテープで塞いじゃえばいいんじゃないかな、と感じた。
ハンドルウォーマーへの雪の吹込みは手袋を突っ込んで塞いでしまえば良い。
szkは毎日の準備と撤収時間の短縮を優先したため基本的には「ガムテープで鍵穴塞いでおしまい」にしていた。
ちなみにバイクカバーは強風の吹く稚内ではおすすめしない。
ヨットの要領で朝起きたらバイクが転倒していることになるぞ。

↑朝起きたら寝てたFujiさんのセロー
凍結対策について
よく厳冬期ツーの攻略で「グリス塗っておくんだぞ!」というワードがある。
この時、塗るべきは「グリス」であり、KURE556などは毎日やるならともかく、数日間のツーリングなら気化してしまうため個人的には意味がないと思っている。(そもグリスじゃないし)
ただ粘度の高いグリスは、キーシリンダーみたいな狭いところへの注油がしづらいし、汚れも吸い付きやすい。
内部に浸透しやすくマイナス20度でも凍らず、防湿な素材・・・
エンジンオイル・・・ですかねぇ・・・
szkは北海道出発前にキーシリンダーとタンクキーシリンダーにエンジンオイル注油をしてきたのだが、これは効果があったようで、稚内で1度雨の中を走行した翌日にキーシリンダーが凍結したこと以外はキーシリンダー凍結は発生しなかった。
やっぱりエンジンオイルはすべてを解決するんだよなぁ。
ちなみに凍結した場合はカギを無理に回すと破損する可能性がある。
あわてず騒がず溶かすといいぞ。
お湯があれば一発だが、ハクキンカイロを当ててやれば10分程度で解凍できた。
また、ジェベル200はキャブ近くにチョークレバーがあるが、これも注油しておくとよいかもしれない。
おわりに
というわけで北海道渡航で得た知見をメモしておいた。
旅感や景色的な話は別途旅記で記載するつもりだが、これ以上にバイクに、自然に、法律にと知識を深めることができた旅だったように思える。
行って帰ってきたうえでのファーストインプレッションだが、これはやはり「新しい知見を得られた」喜びと、「自身の整備と対策が機能し、ノートラブルで帰ってこれた」という自信を得られたというのが大きいと感じている。
得るものは多いが、同様に迷惑を周りにかける可能性もある。
正直、これに限らず、旅なんてものはわずかながら他人に迷惑を押し付ける可能性のある行為だ。
2025年GWの四国の旅程が誰にも迷惑をかけなかったか、と言われると決してNOとは言えない。
「冬季の北海道にバイクで渡る」という行為は、結果がどうあれ、そのものがヘイトの向きやすいものになるだろう。
だからこそ渡航する場合は、適当にならず、しっかりと対策を持って臨むべきだと考えたし、それを実践した。
これから北の大地に赴く方々が、なにを求めそこに行きつくのかはわからない。
ただ、普段と同様の旅行気分で行くとそのリスクは大きなものになることを自覚したうえで、そのリスクを普段通りのサイズにとどめられるよう努められることを願いたい。






