皆さんこんにちはSabaLeoNのszkです。
VJソフト全体的に言える話ですが、動画を並行再生するソフトウェアはそれなりのスペックを要します。
ただ、時としてスペックを満たしているのに、今まで使えていたのに動作に不良を来すケースも少なくありません。
今回は事象別にどういった原因によってそれが起こっているのか紹介してみます。
※事象に対して原因は確実というわけでもないので、あくまで参考程度にお願いします
1.素材の読み込みが遅い、Deck(バンク)の切り替えが遅い
原因:搭載されているストレージの読み込み速度が足りていない
対策:[根本対策]SSDの換装を行う(Readが3GB/出るとラグがほとんどない)
[暫定対策]読み込んでいる素材の数を1Deck当たり少なくする
Resolumeは Deck の切り替え時に動画そのものではなく、composition設定に含まれている「動画のパス」(保存されている場所)の情報と、それに対応する「サムネイル情報」を読み込みます。
この時、Deckを切り替えるタイミングでそのDeckに登録されたすべての動画ファイルに対して「存在するか」のチェックを行い、
存在するものに対してはサムネイルを読み込む。という具合です。
この時、必要になるのがストレージへのアクセススピードです。
szkの使用しているVaio Z CanvasはSSDのReadが実測1.6Gbpsですが、8レイヤー200カラム以上のDeckを読み込む際には3秒程度時間を要します。
Deckを切り替えてプレイするのか、1枚のDeckでプレイするのかは人それぞれですが切り替えを行う際はSSDの速度に気を付けなければならないパターンがあることを覚えておくといいでしょう。
ちなみに。余談ですが、Resolume5以前はパスのみならず動画ファイルのフレームまで読み込み(実際に一瞬再生してたということですね)、逐一サムネイルを生成してました。
そりゃ読み込み遅いわ。
2.素材がカクつく、たまに一時停止してしまう
原因:CPU/GPUパワーが足りていない
対策:[暫定対策]H.264を使用している場合は再生負荷が無いDXVCodecに切り替える
※暫定ですが大体これを行うことで対策可能だと思います。
[暫定対策]複数レイヤーを使用している場合、レイヤーの数を減らすor同時に使うレイヤー数を減らす
その他レアケース
外部接続のオーディオの接続が外れている
まず、この手のトラブルで最も多いのは「DXVを使ってない」ということ。
基本的な話になってしまいますが、そもそもMP4コンテナH.264というのは「圧縮効率が高くファイルサイズが小さくできる(割には画質がいい)」事に特化した映像ファイルです。
H.264自体があまりにも普及したせいで、CPUデコーダ内部にH.264に特化した仕組みが入る程度に浸透しているので麻痺しがちですが
「H.264の再生にはそれ相応のマシンスペックが必要」ということを思い出してください。
それを8レイヤーも重ねたResolumeで同時再生する、、、再生できない!Resolumeはクソ!というのは余りにもかわいそうです。
Resolumeの推奨構成である「CPU i7 Mem 16GB GPU搭載PC」でも同時再生できるのはせいぜい4レイヤー程度。
ノートPCならば同時再生は1枚が限界でしょう。
と、、、ついつい熱くなってしまいましたがResolumeが提供する「DXV Codec」はそれに対して「ファイルサイズは大きいが非圧縮故に画質と再生時の負荷が非常に低い」事に特化したCodecとなります。
ですので、まずはお手持ちの動画をDXVに変換することをお勧めします。
さて、話が長くなりましたがそもそもResolumeで動画がカクつくのはどういう時かというと「リソース不足の時」というのが答えになります。
再生するために読み込んだClipはメモリ上に展開されています。
例えばこの時レイヤーが8枚、同時にClipを4つ選択したとします。
この時展開に必要なファイルサイズが全体のメモリ搭載量を超えると映像がカクつきます。
また、GPUで再生を行っているため、再生時にGPUの処理能力が超過すると同じく事象が発生します。
ですので、DXVを使用しているにもかかわらず状況が発生する場合は、レイヤー数を減らしたりするなどして負荷を減らしてあげてください。
3.プレイ中に急に落ちる
原因:Bugによるメモリリークorメモリ不足
対策:Resolume本体のアップデート(バグの解消)
メモリの増築
対策に「メモリの増築」とは書きましたが、実際はBugを踏んでいるケースがほとんどかと思います。
如何せんResolumeはメモリリーク系のBugが多いので…
メモリが足りない場合はまず↑の事象が起きているはずなので、それが無ければBugを疑いましょう。
また、Audioインターフェースを外部接続している状態で、それが取り外された時やキャプチャボード(音声取込み機能あり)が同様に取り外された場合もResolumeが落ちるケースが多々ありますので疑ってみてください。
それでもわからないときはフォーラムで「Crash」と検索してみると幸せになれたりならなかったり。
4.全体的に動作が遅い
原因:推奨スペックを満たせていない
他アプリケーションにリソースが取られている
対策:リソースを確認し不足分を用意(増築等)行う
他に起動しているアプリケーションを停止する
Resolumeのcomposition設定から解像度を下げる(720p程度)
こちらはまずはお使いのPCがResolumeの最低スペックを満たしているか確かめてみてください。
参考:Resolume Spec tech(公式ページ)
この際低スペックを満たせていないと正直改善は難しいと言えます。
満たしている場合は以下の設定でリソース食を多少軽減することが可能です。
・composition設定の解像度を下げる
・composition設定の色深度(Color depth)を下げる
・レイヤー数を減らす
・同時再生する動画数を減らす
・ASSを簡素化する
・常駐アプリケーションで不要なものを停止する
これ以上になるとOSのチェーニングレベルになってきます。
まとめ
基本は以下
・まずはDXVを使おう
・重いと感じたら簡素化しよう
・同時再生数が増えるとGPUとメモリを喰う
・どんなときでも最終手段はPCのスペックアップ
皆さんResolumeにもっと優しくしてあげてください(8レイヤー200カラム読み込みながら)
コメントを残す