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VJ

NDIについて調べてみた

SabaLeoN szkです。

昨日記載した記事が割と好評でした。
その中で「TCP siphonやTCP Spoutと何が違うの」という質問があり、私自身も気になったので調べてみました。

できることでいうと「双方違いはありません」

ただし、NDIは共通規格を意識して作られたもの、TCP siphonやTCP SpoutはそれぞれのソフトウェアのAdd機能/あるいは独自拡張機能という差があります。

NDIについてはこちらの方が非常によくわかりやすい記事をまとめてくださっています。

NDI(Network device interface)についてー困ったらバッチ処理ー

開発思想としては「SDIをIPでやろうよ!」といったスタンスらしく、配信規格とは異なりLAN内での信頼性担保に重きを置いているのが見え隠れします。
また、そのパケットの中にはメタ情報や音声情報も入っています。
そのため、通常この手の映像配信系の通信はUDP(パケットの送信に失敗しても再送せず次のパケットを送信する=データの欠落が発生する)に対して、NDIではTCP(パケットの送信に失敗したら再送する、データの信頼性が高い)通信を利用しているところが目を引きます。

このことから、上記のブログにもあるように無線LANを使って大量ノードの通信を行うのはあまり得策では無さそうです。
一対一でやるくらいには問題なさそうですが、いつか試してみたいですね。

そのほかNDIの強み

他にもエンタープライズユースとなりますが、NDIに対応しているH/W(カメラなど)があれば、そこから直接データを取得できるのもNDIの強みです。

Panasonic-ビジネスソリューション‐

国内ではPanasonicが意欲的に導入を進めている様子。
あくまでプロ向けではありますが、上のような構成で機器接続ができるようです。

途中に信号集積しなくてもルーターとスイッチで行えるのがいいですね。
コンシューマーでも対応してほしいです。

各社VJソフトの対応

で、一番気になるのはここだと思います。
各社VJソフトがNDIに対応さえしていれば、昨日の記事の通りでResolumeをミキサーとして運用することができます。

ちなみに昨日の時点でHatotoさんから「過去にVJ novuさんがやってますよ!」と下のようなリプライを頂いているので紹介させていただきます。

 

この動画ではNDIではなくTCP Spoutを使っています
イメージ的には完全にこのスタイルでしょう。

ミキサーとして運用するResolumeに対してVDMXやARKAOSから映像が入ってくるイメージになります。

では、実際の対応状況がこちら

Resolume

6からネイティブで対応。先日のアップデートでv3.5SDKに対応もしています。

2019/11追記
v7.0.5よりNDI v4に対応しました。

ARKAOS GrandVJ

さらっと調べたのですが出てきませんでした。。。GrandVJ使いの方情報お願いします。
フォーラムでは「Spout to NDIを使ってね」との記載がありました。

NDI with Arkaos Grand VJ

Spout to NDIについては昨日の記事に記載がされています。

2019/09/22追記

ScreenSaver氏より情報を頂きました!ありがとうございます!
アップデートにより追加されたようです。なんと通常のアウトプットをしていると勝手にNDIOutもしてくれるとのこと。
ユーザーフレンドリーで良いですね・・・!

Grandの出力に対してNDIScanConverterが反応している図

Grandは起動した時点でNDIOutを出す模様。
特に操作をせずともNDI ScanConverter上でInputされていることが確認できる。

ViatualDJ

昨日の記事の通り、Spout to NDIを使うことで対応ができます。

VDMX

なんとめちゃくちゃタイムリーなことに昨日のアップデートでネイティブに対応したみたいです。
SabaLeoNメンバー みやた君から情報を頂きました、ありがとう!

VDMX5 New Features in b8.7.0.0

Coge

ネイティブで対応。
こちらに記載があります。

Module8

不明。。。どなたか情報ください

 

と、調べたところ、ほとんどのソフトでは「Spoutさえ使えればSpout to NDI」を用いてNDI出力ができそうです。
ネイティブに機能として実装されているのは現状「Resolume」「Coge」、そして昨日7月19日から「VDMX」となっております。

NDI自体が比較的登場してから2年と新しめの規格ではありますが、今後是非とも使っていきたいソリューションであると感じました。