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VJ機材

ビデオミキサインプレ:V-1HDを3年間使った感想

こんにちはSabaLeoN szkです。

少し前にV-4EXのインプレ記事は記載したのですが、V-1HDはまだだったなと思い筆を執りました。
今回はV-1HDを3年ほど使った感想を記載します。しますぅ

尚V‐4EXのインプレはこちらをどうぞ

V-1HDとは

ROLANDのビデオミキサー・・・と思いきや「ビデオスイッチャー」(ここ大事)。
ROLANDには大小さまざまなビデオミキサー製品ラインナップがあるが、V-1HDは「持ち運び可能なモデルのミドルレンジ」に位置する製品となる。
コンシューマ用途からゲームショウなどの仮設で行うサミットや大型イベントでも利用されている機器で信頼度は高い。
デジタルであるHDMIのみに対応しており、アナログ機器には別途アップコンバータやダウンコンバーターが必要。
ROLAND内の類似製品としては、幅広いアナログ端子に対応しているビデオミキサー、V-4EXと、端子がINPUT2本と少ない代わりにさらに小型になったV‐02-HDが存在する。

インプレ&感想

今ではV-02-HDがあるので、そちらに分が上がるが、リリースされた当初はとにかく軽く便利の一言。
重量に関しては一定の重さはあるが、何より幅が無く、バッグ1つで現場に乗り込めるというのは圧倒的な強さだった。

つくり

よく「フェーダーがすぐ壊れる」と評判だが、実はV-1HDはそもそもガチャプレイすることを想定されていない。
というのも、ROLAND的にはV1HDは「ビデオミキサー」ではなく、「ビデオスイッチャー」。
つまり、画面の切り替えのみ行う想定でリリースされている。
なので、想定以上のフェーダー切り替えには対応していない。のだった。
ちなみに、VJの文化としてV4などのアナログミキサーを使っていた時代として「レバーをガチャプレイする」という、伝統技術があるが、V1HDでそれをやるとフェーダーがイカれるので注意してください。

それでも軽いし、スイッチャーで画面の高速切り替えしたい!という人は実はフェーダーが汎用部品だったりするので、フェーダーを使い捨てる気持ちで使っては直し、使っては直しするといいぞ!
あとは外部のMIDIが入力できるので、それらを使って対応するのも良いかも

取り回し

良い、少なくとも細身になっているのでVJバッグに収納しバッグ1つにできるのは嬉しい。
ただ、運んでいる時にフェーダーやノブが外れやすいこと。不用意にフェーダーを押し付けると故障することがあるのでそこは注意したい。

ブースではおそらく盾向きに使うことが多いと思うが、そうなるとケーブルの取り回しが横に出るのでそこは工夫が必要。
ケーブルで何かひっかけたり、逆にプレイ中にケーブルを引っかけて画が消えるなんてことがないようにしよう。

機能

あくまで「スイッチャー」なのでエフェクトはV4に比べると控えめ。
さらにトランジションエフェクトもあるが、若干ダサイという欠点があるので注意。

ただ、スイッチャーとしては十分な機能がついており、LEDの色の変更やプレビューを第二のアウトプットとして使うスイッチャーモードや、1つのアウトプットに対して画を切り替えるミキサーモードなどもある。
また、実は優秀なのが音声のミキシング。
HDMIから音を取り、HDMIで流すことはもちろんRCAへの変換もできたりする。
音量の調整もできるし簡易的なコンプレッサーなどもかけられて結構便利。
音声付きのCMやポン出し映像がある場合にVJブースで完結できるのが嬉しいし、配信のスイッチャーとして必要な機能が搭載されているのでYoutuberの方にもおすすめ。

不便なところ

強いて言うなら単体でプレビューモニターが無く、「現在の設定がどうなっているのか」が認知しずらいこと。
V4EXのように設定のプリセットが無いので「とりあえず初期化された設定で」という切り分けがしづらく、現場で何か不具合が発生した場合はとりあえずV1のプレビューモニターを出して今の設定確認(これも割と16ページめくらないと全て確認できない)から入ることになるので、慣れていない現場でいきなりこういったトラブルに見舞われると焦る事請け合いなしなのはやはり「ある程度知識を持った人向け」という部分だろうか。
購入したVJさんはこれで「V1は微妙」とか言っちゃだめだぞ!ROLANDから逃げるな

ちなみにHDMIとデジタル的なトラブルについてはこちらに記載してますのでよければどうぞ。

良い部分

もう散々記載したが、まず「小さい」ことに限る。
バッグを1つにしても良いし、バイクや自転車のような積載量の小さい乗り物にも載せられるサイズが〇。
それでいて、何人VJが乗り込んできても暖かく迎え入れられる安心の4INPUT。
プレビューモニターかPCの接続は必要だが、最低限の色調補正が可能というのも嬉しい。

V4EXとの使い分け

過去の記事にも記載したとおり「一度も行ったことがない箱」ではV-4EXを、「HDMIが確定している行き慣れた箱」ではV1-HDを使っている。
それでもごくまれに「いつものプロジェクター壊れちゃったから古いやつなんだよね今日」とかいうパターンもあるので、V-1HDの時はダウンコンバーターはかかさず持っていこう。

総括

正直言うと予算的にもクラブというフィールドで今最も需要があるのは2chのV-02-HDなんじゃないかな?と思う。
V-4EXはいまだにどこでも使えるミミッキュのような存在で、とりあえず困ったら選出しておけという虎の子的ポジションなのだけど、それに対し「余り肩に力を入れたくない、気楽にやっていきたい」というパターンで使いたいV-1HDは同じ方向性でV2-HDが存在するし、新規でV-1HDを買う人はどうしてもチャンネルを3つ以上使う人なのかなと思う。
配信者や実況者、Youtuberには配信向けのVR-1HDという存在も選択肢に出てきているのでそこは用途に応じて選んでみてほしいと思います。

結論づけるのは好きじゃないけど、SabaLeoNのようにチームでやらず気楽にやるならV-02-HDのみ、商業でやるならV4-EXをそろえておくといった感じですかね。

じゃ、SabaLeoNは無駄に7人くらい(雑)いるので、V-1HD使うんで・・・(減らない機材)